田中絹代メモリアル協会 アニメ制作体験教室

2016/08/23

田中絹代メモリアル協会による「アニメ制作体験教室」を視察しました。

   8月22日、23日に 「アニメ制作体験教室」が下関市の長府中学校、

しものせき市民活動支援センターで開催されました。

  同協会は、田中絹代顕彰活動とともに映像文化普及のため、小学校高学

年から青少年を対象に一人ひとりの作画によりアニメーションを制作する

教室を開催しておられます。

折しも今年度は、第10回目の記念の開催とのことでした。

 

 初めに、講師より行程の説明があり、その後、動画にするための作画に

ついて指導を受けました。

次に講師が作ったシナリオから、それぞれが一行ずつパートを選び鉛筆で

作画の開始です。

 講師は、吉田大輔さん(地元下関市出身の現役のアニメの作画監督)で、

「名探偵コナン」、「うしおととら」、「HUNTER×HUNTER」 などの有名な

作品を手掛けておられる多忙な方ですが、初回より講師として協力されて

おられます。

 

  ほとんどが初めての参加者でしたが、2回目、3回目、中には5回目の参加

という常連者もおられました。

吉田さんの指導は親切、丁寧なうえ、適格でしたので、私でもよく判りました。

最初から速いペースで、どんどん作画している子もいれば、慎重に何度も

描き直している子どもいました。

 

  戸惑って作画が進まない参加者には、「失敗を恐れなくて大丈夫だよ。

こう描いたらこんな動きになるんだと言う感じで、気楽に構えてどんどん描いて

いってくださいね。」と、優しく声をかけられておられた様子が心に残りました。

一時間もたつと、連れ緊張がほぐれたのか、どの子どもも作画のペースが

速くなってました。

最終的に一人で100枚も描いた参加者もいたのには、驚いてしまいました。

 

 アニメがより良い動きをするために積極的に吉田さんにアドバイス

を貰って嬉しそうにしている姿も見受けました。

  作画は思った以上に、根気がいる作業であり、「くたくたになった。」と

疲れた様子の子ども達でしたが、事務局長の河波さんが「自ら紙に作画した

ものが動き、映像となる感動、そこへ到達するまでの忍耐力と苦労の後に

来る達成感を共感できたと思います。」と話されておられました。

 

 本日作画したものは全て、スキャニングして、パソコンへ取り込み編集され

12月開催予定の「しものせき映画祭」で完成披露されるそうなので、当日も

是非お邪魔させていただきたいと思います。

  今回、参加させていただき、「アニメを通して映画製作のおもしろさを伝え

たい。」というスタッフ皆さんの思いが、とても素晴らしい良い活動となって

いると感じました。

毎年教室を開かれることで、いろいろとご苦労をされておられるようですが
 
子ども達の熱心に取り組む姿を目にしますと、活動の意義の大きさを改めて
 
感じました。