ナメクジウオ環境クラブ「エシカル食育講座」による環境啓発事業
2025/09/29
2025.9.23ナメクジウオ環境クラブ『「エシカル食育講座」による環境啓発事業』を視察いたしました。

ナメクジウオ環境クラブは、子ども達が楽しく学びながら、環境に
やさしい食べ物のことを知り、「食べること」の大切さを感じられる
ような食育講座を広めることを目的とした活動をされておられます。
9月22・23日に同団体の紹介と「エシカル食育講座」の案内が
YMfg維新セミナーパーク(山口県セミナーパーク)講堂で開催され、当財団
の首藤裕司評議員が視察いたしました。
(以下、首藤評議員の視察報告書より抜粋しております。)

「私たちの体は、食べたものからできている。(You are what you eat.)」
「小学生は、6年間で体重が2倍になる。身体の3分の1は給食でできている。」
「子供たちにもっと安心な給食を」……。
そんな、メッセージがちりばめられ、オーガニック給食を夢見る市民、夢見る
市長、夢見る農家の方々が登場し、多くの保育園、幼稚園、小学校の事例を
取り上げたドキュメント映画の上映会でした。
この自主上映会を通して、「山口県にエシカル給食を」というメッセージを
参加者に伝えるものでした。

主催した『ナメクジウオ環境クラブ』は、食べることを大切にすること、
環境を大切にすること、子供たちを大切にすることを、多くの人たちに賛同
してもらい、「エシカル」(よい未来につながる言葉)とともに実践を広めた
いという熱意を感じる団体です。
この上映会は4回ほど計画されており、当日の午後からも同じくらいの人数が
集まる予定ということで、参加者の関心の高さも感じました。
「日本の医者は栄養学を学ばない。栄養士はミネラルを学ばない。」「味噌汁
一杯から自らを変えること」、「ま(豆類)・ご(ゴマ)・は(発酵食品)・や(野菜)・
さ(魚)・し(シイタケキノコ類)・い(芋類)という日本の伝統的な食事バランス
が大切」といったお話がとても印象に残りました。
上映後は、代表自らがナメクジウオの衣装をつけ、団体の紹介と食育と環境
を考える「エシカル」の説明をされていました。
上映会以外でも親子対象の食育講座の開催を予定しており、HPなどからも
「エシカル給食」について、県知事へ提言したり、JA山口へ訪問したりする
ことも掲載されていて、素晴らしい活動をしている団体であることを実感しました。

《用語説明》
① ナメクジウオ
4~5cmで柳の葉のような形の薄いピンク色の体色の生物です。ヒトなどの脊椎動物の
祖先とも考えられ、頭索動物に分類されており、生きた化石とされています。世界中の
暖かい浅海に生息し、日本では愛知県と広島県の生息地が天然記念物に指定されています。
瀬戸内海を含む西日本でも多く見られましたが、海洋環境の悪化により生息数が激減して
いるようです。
➁ エシカル(ethical)
英語で「倫理的な、道徳上の」という意味を持つ言葉です。簡単に言うと、「法律で
決まっているわけではないけれど、多くの人が正しいと感じる行いや考え方」を指します。
具体的には、「人や社会、地球環境、地域に対して思いやりのある考え方や行動、ライフ
スタイル」を意味します。


